青森県八戸市で「災害に強い商店街づくり・SNS勉強会」でお話させていただきました

「重要な情報」と「伝わらなければならない情報」は違います

青森県八戸市で開催された「災害に強い商店街づくり・SNS勉強会」(主催:十三日町商店街BCPを考える会)で、「重要な情報を伝えるために使うべきカラーリングとツール」というテーマでお話しさせていただきました。

BCP(Business continuity planning = 事業継続計画)の一環ということなのですが、災害に強い商店街づくりというタイトルがついておりますので、どのような色にすれば緊急情報をスムーズに伝えられるかを、銀行のサイトの警告表示などを例にポイントを説明しました。


まあだいたいいつもの話ではあるのですが、多くのサイトを見ていますと、だいたい「重要な情報」と「伝わらなければならない情報」の切り分けが出来ていないのではないかなと感じています。

もう少し具体的に言うと、サイト運営者側が重要と考えていることと、サイト利用者が見れないことによって生じる不利益に差がついていないということです。

その最たるものが三菱東京UFJ銀行のトップページだったりします。きちんと伝えなければならないというよりは、「ちゃんとトップページに大きく書いてますよ!」という言い訳にしか見えないので、本当に伝えなければならない情報として扱っているように思えません。

緊急情報と言えば自治体サイトの緊急情報の赤

関連して思い出したのでついでに書いておくと(本当は1エントリーにすべきですがまた今度)、自治体のウェブサイトでは、東日本大震災以降、緊急情報・災害関連情報は赤で表示されることが多くなってきました。それ以前にはオレンジなども多く見られたのですが、徐々に赤に揃いつつあるようです。

特に法的なもので定められたとかではないので、各自治体のリニューアルが進んでいく中で、自然に揃ってきたのだと思いますが、これは非常によいことだと思っています。

自治体によって信号の色が違ったりすると大混乱を起こすことは必須なので、このような公共性の高い情報は、できるだけ近い色であることが望ましいと思っています。

とは言え、まったく同じ色を数値で規定してしまうと、その前後左右の色と似通っている場合には、緊急情報が目立たない場合も出てくるはずなので、一律にしてしまうのは危険です。ある程度の幅を持たせるべきでしょう。

商店街の緊急情報に必要なことって何だろう?

話は戻って八戸市十三日町商店街は常日頃ウェブサイトやFacebookページなどで積極的に情報を発信されています。

このような場合、もし更新がピタッと止まってしまったならば、「何かあったのかな?」とか「大丈夫かな?」とか思われてしまいます。まあ実際に個人的にFacebookを使っていても、急に何も投稿しなくなったりする人がいると、何かトラブルでもあったのかなとか忙しいのかななどと思われてしまいますので、それと同じことですね。

商店街(あるいは各店舗)に置き換えると、既に継続的に情報を出し続けているならば、緊急時にこそスムーズにわかりやすく情報を伝えなければならないのです。大地震などに限らず、台風のために早めに閉店しますとか、店主が急病で本日は休業とかそういうのも緊急情報ですね。

十三日町商店街の取り組みを見ていると、何かあった時に縦横の連携が緊密に取れ、情報を素早く出せること、なおかつそれがすぐにわかるように表示されることは、商店街や店舗の生き残りのためには本当に大事なことなのだなぁとあらためて感じました。

そもそも全然動いていないところでは緊急に情報を発信すると言っても、なかなかすぐに動けないという場合もあるので、日頃からウェブサイトの更新やSNSの更新に慣れておく必要もあるでしょうね。緊急時に必ずしもウェブ制作会社がすぐに対応できるとも限らないので、自分たちでまったくオペレーションできないというのは問題が大きいと思います。

まあ元気なら元気ということを日頃から発信する準備をしておくのがいいですね。なんかとりとめがなくなってきそうなのでこの辺で。

追伸 鯖しゃぶ美味しかったです。


鯖しゃぶ